埼玉県の高校図書館司書が選んだイチオシ本2014




紙つなげ!彼らが本の紙を造っている

佐々 涼子 早川書房 
 
ハヤカワ・オンライン『紙つなげ!彼らが本の紙を造っている』ページ  カーリルへのリンク 

佐々涼子先生からコメントをいただきました
一冊のコミックを読者に届けるため、彼らがどんな想いで復興したのか、ぜひ知ってください。単行本や文庫本を手に取るたびに、職人たちの誇りと意地を思い出してください。そして、どうかあの震災を忘れないで。ノンフィクションは時に読み手の人生に影響を与えるものです。この本にもそんな力がある。私はそう信じています。

県内司書の推薦コメント
◆東日本大震災で壊滅的な被害を受けた日本製紙石巻工場の再生をめぐるルポルタージュです。紙を造る人がいるから本があるのだというあたりまえのことに改めて気付かされました。日本の出版を、世界の本を絶やすわけにはいかないという彼らの強い信念に胸を打たれました。この時この場所に限らず、困難な状況に陥ったとき、同じようなドラマが展開されてきたのだと思います。人間の強さに感動しました。
◆当たり前だと思っていたことのうしろには、多くの人の努力と想いがあることを知らされた一冊。持っているすべての本を並べてみたくなりました。


明日の子供たち

有川浩 幻冬舎 
 
幻冬舎『明日の子供たち』ページ  カーリルへのリンク 

編集者からコメントをいただきました
この本は、当時児童養護施設で暮らしていたある女子高生が有川浩さんに手紙を送ったところから始まりました。彼女が踏み出した小さな一歩を作家は受け止め、そこから作品が生まれます。そういうことって本当に起きるんです。高校生の皆さんも最初の一歩をぜひ踏み出せますよう。

県内司書の推薦コメント
◆「養護施設の子ども」というだけで、同情される。善意だと思って行動しても、本人にとってみれば迷惑。そういう子どもたちの本当の思いについて考えることができる作品。有川さんのような生徒に人気のある作家がこのようなテーマを選んでくれて、うれしく思います。
◆施設にいる子供を通して成長する主人公というありふれているテーマです。しかし考えさせられる側面や人間同士の関わりは読みごたえがあります。
◆「かわいそう」で思考停止しないということを教えてくれます。
◆自分の思い込みに気づかされる一冊。
◆いろんな生徒が、いるんだなあと実感します。職業案内としてもおすすめできます。


本屋さんのダイアナ

柚木麻子 新潮社 
 
新潮社『本屋さんのダイアナ』ページ  カーリルへのリンク 

柚木麻子先生からコメントをいただきました
選んでいただき、ありがとうございます。今は娯楽も多く、活字に向かう時間を捻出するのも、難しい時があるかもしれません。でも、活字にくるまってゴロゴロするうちに、いつの間にか自分の世界が出来てくるって楽しい経験です。これからもよろしくお願いします

県内司書の推薦コメント
◆「自分が少女だった頃の気持ちがよみがえるようです。いじわるだったり、生意気だったり、でも本当は淋しかったり。出会えて良かったと思える本です。
◆女の子必読!!胸キュンもいいけれど、将来のために視野を広くしましょう!
◆ダイアナと彩子、二人の少女の成長物語。大人になることが待ち遠しくなる。作者柚木麻子さんのファンになりました。
◆ヒロイン二人の葛藤、成長、自立や家族の愛情。対比して描かれているところがよい。じんわりとあたたかい気持ちになれた。
◆本を通してわかりあえることが、どんなに素敵なことか読んで感じてほしいです。


鹿の王 上下 (生き残った者)

上橋菜穂子 KADOKAWA
 
KADOKAWA『鹿の王』ページカーリルへのリンク

上橋菜穂子先生からコメントを頂きました
遠い、美しいところで暮らしてみたいと憧れながら、実際は弱虫で、家でぬくぬくしていた高校生の頃、私は物語を読むことで、遠い異国で暮らし、過酷な、でも美しい人生の中を歩んでいく「経験」をしていました。本の中で生きた、あの頃の思いが、いまも私の心の底で深く静かに輝いています。『鹿の王』が、そんな一冊になってくれたら、こんなにうれしいことはありません。選んでくださって、どうもありがとうございます。

県内司書の推薦コメントより
◆キャラクターが魅力的。人だけでなく、飛鹿・狼といった動物まで。人と人、人と動物の絆、それぞれの営みの尊さ等、各エピソードに確かな奥行きがあり、また謎の病のさまざまな要因や薬の開発につながる話は上質のミステリを読むようだった。
◆現実世界の話ではないのに、ものすごくリアル。物語として魅力的なだけでなく、医学の知識も学べることが、さすがだと思いました。
◆逃亡劇あり、医療サスペンスあり、アクションありのてんこもりですが、人物や背景がしっかり描かれているので、異世界の話が苦手でもグッと惹きこまれると思います。

わたしはマララ : 教育のために立ち上がり、タリバンに撃たれた少女

マララ・ユスフザイ, クリスティーナ・ラム 著金原瑞人, 西田佳子訳 学研
 
マララ基金ページ
ショップ.学研『わたしはマララ』ページカーリルへのリンク

翻訳者の金原瑞人先生からコメントを頂きました
この本には、まったく異なった文化、環境で暮らす人々が描かれています。まず、その違いに驚いてください。そして、こんなに違う世界で生きる人々と心が通じ合う喜びを味わってください。それからもうひとつ、学ぶって本当は楽しいことなんだと実感してもらえたらうれしいです。


県内司書の推薦コメントより
◆教育者の家庭に生まれ、本に囲まれて育ったマララは、教育を受ける権利を訴えたことで武装勢力から銃撃されます。教育を受けることがあたりまえの日本にいる私たちには衝撃的な事件でした。奇跡的に一命を取り止めたマララは、銃撃されて萎縮するどころかかえって強い信念を持って立ち上がるのです。2014年ノーベル平和賞を受賞した少女の、教育を受ける権利を求める戦いの記録です。
◆未来を生きる者として同世代の少女の主張に関心を持ってほしい。
◆世界のそこかしこに光っている、強い意志を感じてほしい。


ハケンアニメ!

辻村深月マガジンハウス
 
マガジンハウス『ハケンアニメ!』ページカーリルへのリンク

辻村深月先生からコメントを頂きました
「頑張っても結果が出ない」とか「正直者が損をする」と言われてしまう世の中で、それでも暑苦しいくらい頑張ることには意味がある、ということを伝えたくて、主人公たちと一緒に私も最後まで走り抜けました。この気持ちを受け止めていただき、とても嬉しいです。

県内司書の推薦コメントより
◆アニメ製作者たちの熱いお仕事小説です。アニメに興味のない自分も、最後には登場人物たちが愛おしくなりました。愛のある仕事って最高ですね!
◆高校生憧れの「アニメ業界」が舞台の小説で、読んだらますます憧れる生徒が増えてしまいそうです。
◆アニメ業界を舞台に興味が尽きない面白さ。感動と共感があなたを包む。
◆アニメ業界の凄まじさを垣間見ることができました。お仕事小説としても秀逸だと思います。

似ていることば

おかべたかし 文、やまでたかし 写真
東京書籍
 
東京書籍『似ていることば』ページカーリルへのリンク

おかべたかし先生からコメントを頂きました
本書では38組の似ている〝もの〟と〝ことば〟を写真で紹介しています。似ているものは、ややこしく敬遠しがちですが、この本を読んだみなさんが「この2つはなぜ似ているの?」と興味をもってくれるようになれば嬉しいです。そんな興味こそが、学ぶ力の土台になると思っています。

県内司書の推薦コメントより
◆同音異義語や同訓異義語など使い分けが難しいが、この本を読むと「どこがどう違うのか」が一目ですぐに、しかもよくわかる。
◆普段何気なく使っている言葉が、文字にするとこんな字だったんだと気づきました。写真付きでわかりやすいです。

悟浄出立

万城目学 新潮社
 
新潮社『悟浄出立』ページ カーリルへのリンク

編集者さんからコメントを頂きました
西遊記の沙悟浄、三国志の趙雲、司馬遷の娘――中国の古典に現れる脇役を主役にしたら、どうなるか? 脇役だからこそより浮かび上がる人生のままならなさは、現代の私たちが抱える苦悩や葛藤に重なります。一歩踏み出す勇気と強さをもらえる、全5話を収録。中国史の勉強の一助とも!

県内司書の推薦コメントより
◆これは、読み継がれるべき新しい名作だ! 国語で習う中島敦「山月記」と一緒に並べたい。
◆正直万城目作品は苦手でしたが、これは面白い。短篇なので次々読めて、原作を薦める上でも使える。
◆中国の古典を、「脇役」の視点で描き直した連作小説。漢文や中国文学、中国史の勉強をしたくなります。次の読書につながる本!
◆ぜひ元ネタを読んで再読してほしい。さらにその面白さがわかるはず。

八月の六日間

北村薫 KADOKAWA
 
KADOKAWA『八月の六日間』ページカーリルへのリンク

北村薫先生からコメントを頂きました
遠くの山なみを見やりながら、世界の塀の上を行くような、たった一人の山歩き。ページをめくる時、読むあなたも確かにそこにいて、登場人物と一緒に歩いているのです。――何かを失い、何かを得ては進む人生の一歩一歩。そういうことを書いてみました。

県内司書の推薦コメントより
◆読んだ後は山に登りたくなります。
◆こんな人間関係もOKなんだと、少し心が楽になるような小説。SNSである意味がんじがらめな友だち関係に悩む人に薦めたい。

ぼくのニセモノをつくるには

ヨシタケシンスケ ブロンズ新社
 
ブロンズ新社『ぼくのニセモノをつくるには』ページカーリルへのリンク

ヨシタケシンスケ先生からコメントを頂きました
「将来やりたいことって何だろう」「というかその前に自分ってなんだろう」。いろいろ考えることの多い高校生活かと思います。実はこの先一生つきまとうこの「問題」に行き詰まった時、ほんのちょっとだけ肩の力を抜く方法のひとつとして、この本が役立てばとても嬉しいです。

県内司書の推薦コメントより
◆ぼくのニセモノをつくるために買ってきたロボットにぼくの情報を伝える。たくさんの情報を伝えてもぼくにはなれない。とても哲学的です。
◆私ってなんだろうって考えた高校生に読んでほしい本です。
◆ひとつのものを、いろんなほうからみていくと、いろんなことがみえてくる。

書影はいずれも、各出版社または著者の許諾を得て掲載しています。

第1位は
『翻訳できない世界のことば』

 
 



フェスティバルのこれまでの記録
イチオシ本の記録
高校図書館ってこんなところ

提供ありがとうございます

パンフレット制作・印刷協力 


ホームページ サーバ協力



紹介していただきました

オンライン書店 Honya Club 

ご当地本屋大賞ページで
取り上げていただきました

創元社 

HP・メディア情報で
ご紹介いただきました!




このほか、
メディア掲載歴を記録しています。


お問い合わせはこちらへ

ご意見、お問い合わせは
こちらのアドレスへ


shelf_20110219(a)yahoo.co.jp


埼玉県高校図書館フェスティバル
実行委員会事務局で確認の後、
メールにてお返事いたします。

メールの返送には数日お時間を
いただくことがあります。
あらかじめ御了承ください。

カンパのご協力を!

このイベントは手弁当にて運営しています。
皆様の力をください。

1口1000円として、ご協力をお願いします。

【協賛金の振込先】 
 郵便振替 00120-4-730785
 埼玉県高校図書館フェスティバル

お問い合わせは
 shelf_20110219(a)yahoo.co.jp

サイト内の検索